トップの写真は、金曜日の夜、午後10時40分頃に撮った月。僕は何と、先月の18日以来、3週間以上ぶりの月撮影である。ニコン P900に保存されている写真をざっと見て確認したので、間違いないだろう。本当にもう毎晩毎晩、ずっと曇天ばかりだったのだ。
この晩、仕事からの帰途には、月の左側に木星が雲間から見えていた。でも、帰宅した頃にそれは既に覆い隠されてしまっていたのだ。月が辛うじて確認できる程度だったのである。それが少し心残りだ…。
まあでも、月面が見えるだけ有難い。P900を三脚に置き、雲に邪魔されながらも(だから月が霞んでいる)、どうにか何枚かを撮った。それをAdobe Lightroomで少々お化粧。それなりになったのでは?
この日は旧暦で6月10日だった。つまり、これは十日夜(とおかんや)の月というわけである。
見どころは、虹の入江という大きなクレーターの縁が、月面の左上にはみ出るようにして観察できることだろう。欠け際の暗闇の中に浮かび上がるようにして、それは見えている。何とも幻想的だと思う…。
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さて、先日、中国版宇宙ステーションこと、「天宮2号」が落下するというニュースが報じられた。
(出典:CNN.co.jp)
確か、「天宮1号」の方は何処に落ちるのか予測がつかないという状態のまま、昨年大気圏に突入したのだった。このブログには、そのときの投稿もある。2号も遂に堕ちてしまうのか…。
僕は、天宮1号の方は何度か観察し、写真にもどうにか軌跡を撮ったことがあると記憶している(その写真を載せた投稿は、こちら)。天宮は、ISSよりはだいぶ小型なので、それよりも暗く光って見える。色々な条件が整わないと、なかなか見つけるのは難しいと言える。
(出典:JIJI.COM)
2号に関しては、まだまだ飛び続けるのだろうと僕は思っていたので、今回のニュースにやや驚いた。上のような別の社の記事によると、今週中には落ちてしまうようである。
きっと、日本からは、今も居座っている梅雨の雨雲のために、もう観測は難しいのかも知れない。もう一度見たかったのに、とても残念だなあ。
さてさて、「天宮3号」というのは存在しているのだろうか?浅学にして知らない。もしあれば、いつか観測できるのが楽しみなのだけれども…。
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下のリンクは、週末に図書館でDVDを借りて観たアニメ映画。「さるすべり」と読みます。杉浦日向子さん原作、プロダクションI.Gの制作。2015年劇場公開作だったそうですけれども、この作品のことを今まで全く知りませんでした。でも、とても良い映画でした。
物語は、浮世絵師・葛飾北斎とその娘の日常を描いたもの。杉浦日向子さんの作品らしく、江戸の生活や、その当時信じられていた物の怪に対する畏れなど、この時代の空気をとても味わうことが出来ると思います。何といっても、物語全体に満ちている雰囲気が良いですね。
北斎の末娘のおゆうという幼い子が、このお話の核となっているのですが、更にもう一波乱あるような構成になっていたら、物語がもっと奥行きを持ったものになったかも知れないと感じました。つまり、たった1時間半で終わるのではちょっと勿体無いということなのです…。
…そんなわけで、原作のコミックス(文庫版で全2巻)も買って読んでみることにしました。こちらも、面白いとの評判。手元に届くのを楽しみにしています…。
『百日紅~Miss HOKUSAI~』(DVD)
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