酷い雨降り。送って行くのを兼ねて、今日も高校の文化祭を見てきたのだ…

今日も、息子の高校へ行ってきた。雨降りが酷いので、車で送って行ったのである。

自転車で行けば、30~40分くらいかかる距離だろうか。台風のこの雨の中を雨ガッパを着て、しかも日曜日に自転車で行くのは酷だろうと思ったのだ。

僕は今日もまた行ったついでに、文化祭の様子をもう一度見ておこうと思ったのだけれども、学校に着いてみると、見学時刻にはまだ早かった。その間、少々足を延ばして、市立図書館でレーザーディスクを観ることにした。
実は、昨日そのようにするつもりだったのである。文化祭を見て、帰りがけに市立図書館へ行き、レーザーディスクを観ると。しかし、前回の投稿で書いたように、午後から仕事となってしまったのだった。

レーザーディスクで観たのは、『ハワーズ・エンド』という、25年前の英国の映画だ。主演のふたりや監督などのスタッフが、『日の名残り』と同じなのである。ちなみに、『ハワーズ・エンド』の原作はカズオ・イシグロではない。E.M.フォスターである。(『日の名残り』のDVD鑑賞についての投稿は、こちら

この『ハワーズ・エンド』は、DVDが既に廃盤で入手困難、Blu-rayは未発売。殆ど幻の映画となってしまっているようだ。でも、実際に観てみると、『日の名残り』に劣らずの、物凄い名作。この世の様々な悲哀が、物語によく表れているのだ。

ハワーズ・エンドというのは郊外にある邸宅の名前だ。そこを所有する大金持ち(当主の役が、アンソニー・ホプキンス)の一家と、その近所の家族(エマ・トンプソンなど)に、若くて貧しい夫婦が、ふとしたきっかけで関わりを持つことになってしまう。
そのきっかけは、ほんの偶然のようなもので、若い夫婦の側には特に落ち度も悪気もない。しかし、その存在が、お金持ち一家や周辺の人たちの運命を、いつの間にかどんどん変えていってしまうのである。

その、誰にもどうしようも出来ない、運命の大きな流転やうねりが、人の行く末や生死までも翻弄していってしまう。そのような物語が、英国の美しくも伝統的な風景や街並みと共に描かれているのだ。
こんな傑作が、図書館へ行って今どきレーザーディスクで観るしかないなんて、実に惜しいことである。図書館で僕は、ブラウン管の小さなモニターで観た。14インチの4:3画面だw それでも、十分に楽しめたのである。

さて、『ハワーズ・エンド』を観おわると、息子のお昼ご飯用にと思い、コンビニでおにぎりを買ってから再び高校へ行った。部活の展示の店番があるので、食べに出て行く時間がない、と息子が言っていたからである。
部活は、動画研究会だ。今日は、昨日行ったときにうっかりと見忘れてしまった、今年の新作動画を見せて貰った。生徒たちの寸劇を撮ったショートムービーだった。

部員が目下ふたりだけの、弱小な部なのだけれども、まあよく頑張って作品を作ったんじゃないでしょうか?
鑑賞するときには、床に敷いたゴザの上に座るという、昭和っぽいスタイルである。僕も子供の頃、お祭りのときなどに神社の境内で開催される映画鑑賞会では、こんな風にゴザに座って観たものであるw

台風の大雨にもかかわらず、学校内はどこも、昨日に劣らぬくらいの大入りだった。相変わらずの人気校だ。
ここは、400人くらいの定員に、毎年約2000人が受験に来るという高校なのである。きっと、今年も多くの受験生が押し寄せるのだろう…。

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『ハワーズ・エンド』のDVDは、現在のところ、中古がプレミアム価格で売られています。メーカーにおかれては、是非ともDVD&Blu-rayでのリリースをして頂きたいところであります…。

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