トップの写真は、玄関マットに座る、うさぎ。どうやら、最近のお好みの場所らしい。
うちは普段、うさぎのケージの出入り口を開けっ放しにしている。餌やりや水の補給、トイレの掃除などがやりやすいからだ。うさぎも、このケージをお気に入りで、この中でいつもジッとして、逃げることなどはなかった。
ところが最近、僕が早朝の仕事に出掛けようとすると、うさぎのケージが空っぽであることに気付く。周囲を探すと、娘の部屋の中にいたり、玄関マットの上にいたりする。
いずれも、距離としては近い。数十cmから2〜3m程の間である。うさぎも徐々に慣れて来たのだろう、夜明け前の薄暗いときだけでなく、日中でも玄関マットの上に出て来るようになった。
そこで、人間と目があったときの反応が面白い。やけに堂々としているのであるw うさぎの言葉を借りれば、「えへん、ここまで出て来られたよ。エライでしょう?」といったところか。
きっと、ちょっとした冒険のつもりなのだろう。実に可愛らしいものである…。この後、うさぎの遠征範囲(?)が何処まで広がって行くのか、どうなのか、日々観察してみようと思っている。
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さて、前回の投稿で、僕が子供の頃に見た、少し不思議な夢について書いた。夢の中で目覚めてみたら…という話である。
そこで、僕は、これを7歳か8歳の頃に見た、という具合に書いた。学年で言えば、小学2年生だった筈である。何故、そんな細かいことまで覚えているのか?
実は、僕は小学校を3つ行った。父が電力会社に勤務していて、所謂転勤族だったのである。従って、僕は小学生の頃に2回、転校をしているのだ。僕の弟が小学校に入学する頃には、もう引っ越さなくなったのだけれども。
よって、僕の小学生のときの記憶には、連続性がない。3つに分断されていて、其々にその学校および土地の空気や景色、雰囲気を纏っている。その当時の記憶には、必ずそれらが付いて回っている。
例えば、今年101歳になる母方の祖父が買ってくれた御守りを失くしたのは、小学1年生のとき。それは、ランドセルから下げていたのだけれども、登下校の最中に落としたのか、いつの間にかなくなっていた。
ランドセルにないことを最初に発見したのは、母である。お祖父ちゃんが買ってくれた御守りを何処へやったの?と僕は詰問された。とっさに僕は、通学路の途中にある、あの小川で落として流してしまったのかも…と答えた。すると、余計に怒られたのである。
あと、自転車の修理をしていた父に、虫ゴムというものを買って来てくれ、と頼まれたのは、小学2年生のとき。ふたつめの学校に通っていた頃だ。そのとき住んでいた家(電力会社の社宅)から、橋を渡って通りに出た左の方に、自転車屋があったのである。
僕は弟とふたりで、その自転車屋へ走って行き、意味も分からないまま、虫ゴムというものを下さい、と言って買った。どの昆虫に似たゴムなのだろうと内心、期待をしていたのだけれども、手渡されたものは虫に似ても似つかなかい、ゴム製の細い管だったのだw
当時は、スーパーカーの形をしていた消しゴム(?)が流行っていた。だから、虫ゴムとは、虫の形をした消しゴムなのだろう、と考えたのだ。如何にも、小学生の思い付きそうなことである…。
まだまだ他にもあるのだけれども、それらの記憶は、当時の周辺の風景や空気の匂いなどと共に僕の中に残っている。そして、3つの箱に区分けされて仕舞われているというわけなのだ。
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さてさて、小学生の頃と言えば、僕はその当時から図書館(学校の図書室)で本を借りて読むのが好きだった。母が手作りしてくれたデニムの図書袋を毎日、肩から下げて学校に通ったものである。
そんな時分に読んだと思しき本を、先達て図書館で見つけた。如何にも、昭和テイストの装丁。色遣いやイラストがその当時の雰囲気を物語っているかのようだ…。
書名は、『なぞ怪奇 超科学ミステリー』。大仰なタイトルが良い感じだ。年代ものの割には随分とキレイなので、奥付を見ると、復刊ドットコムの発行。なるほど、復刻版なのである。
裏表紙にも、復刊ドットコムと書いてある。復刻だからなのか、結構いいお値段の本だ…。惹句には、「さまざまな奇跡や怪現象の話がいっぱい‼︎」。ちなみに、元本は学研の発行だった。つまり、あの雑誌『ムー』の系統ということなのだろうw
僕は、子供の頃から、UFOや、ネッシーなどの謎の生物、あとは心霊写真などなど、そういった超科学ものも大好きだった。しかも、当時はその手の書籍が巷に溢れていたのである。
この本の中を開いてみると、これまた懐かしい画風の口絵が数ページ続く。ちょっとおどろおどろしいような、リアルなテイストのイラストである。この種の少年少女向け書籍の特徴だ。
この『なぞ怪奇 超科学ミステリー』には、ざっと数えたところ、全部で50以上の不思議エピソードが収められている。その中でも、特に僕の目を惹いたのは、これ。
生れながら純金の歯を持った赤ちゃんである。1947年にフィリピンで起きた出来事なのだそうだ。「口の中がピカピカ金色に光って、思わず目がくらんじまった」と証言が書かれている!w
ページを捲ると、下の段に、この件に関する科学的な(?)検証が図解と共に載っている。それによると、「歯のカルシウム原子が、何かの原因で金の原子に変わったということになる」のだそうだ!
僕は、この一文を、高校で化学を得意にしている息子に読んで聞かせてやった。どのくらい得意なのかというと、全国で上位1%未満(0.1%未満かも)に入っているレベルである。
息子は、その文の内容を聞くと、「金とカルシウムでは、だいぶ重さが違うのに…」と、やや呆れた様子であった。つまり、そんな風に置き換わる訳がないということなのであろう。いやいや、良いのだ、そんなことを気にしてはイケナイw
僕はこのエピソードを非常に楽しく読んだけれども、ひとつ疑問に思ったのは、この総金歯は、乳歯だったのかな?ということだ。まあ、赤ちゃんなので、きっとそうだったのであろう。それならば、程なくして全て抜けてしまったのだろう、とも思う。
結局、この赤ちゃんの一家は、誘拐などを恐れて何処かへ引っ越してしまい、行方が分からなくなってしまったのだそうだ。歯の生え変わりがどうだったのか気になるところである…。まさか、永久歯も総金歯だったとか…⁉︎
まあ、そんな訳で、面白くも懐かしい、昭和の雰囲気が満載のこの一冊。もう少しじっくりと読んでみようと思っている。小学生の頃に、心がタイムスリップ出来るかも知れないのだ。
(写真は、僕の蔵書である、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズと共に、一枚)
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復刊ドットコムでは、この『なぞ怪奇 超科学ミステリー』の他にもう一冊、同じシリーズの別の書籍が復刻されているらしい。機会があれば、そちらも手に取ってみたいなあ…。
斎藤守弘 著『なぞ怪奇 超科学ミステリー 復刻版 (ジュニアチャンピオンコース) 』
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