トップの写真は、午前4時半前後に撮った今朝の月。これは、下弦の半月から3日ほど経って、有明月とか暁月(ぎょうげつ)とか呼ばれるかたちだと思う。
ニコン P900で2000mm相当までズームさせると、大気が陽炎のようにユラユラと見えた。そのせいもあって、余り綺麗には写らなかったかも知れない。あと1時間余りで昇って来る陽光を受けて、下から黄色っぽく炙られているのが印象的だった。
さて、いま明け方の南東には3つの惑星が集って見える。土星、木星、火星だ。更にそこへ月が加わっている。この構図を実はきのうの朝も狙っていたのだけれども、薄曇りでよく見えなかったのだ。下は、その状態の模式図である。
(出典:ウェザーニュース「3月の天体イベント」)
そこで、今朝は快晴の星空であったため、P900を三脚に据えて狙ってみた。下の写真は、一発撮りで撮影したもの。その割には月面の地球照まで明瞭に写ってくれた。その左上にポツンと光っているのが土星だ。右上にふたつ写っているのが木星と火星である。
木星の方は、よーく見ると衛星も小さく写り込んでいる。下は、その部分を拡大したもの。矢印の先にあるのが衛星だ。所謂ガリレオ衛星のいずれかであろう。パッと撮ってここまで写るとは、とてもラッキーな写真だったと言えると思う。
この小さく写った衛星の名前が何であるのか、以前利用していたページを訪問して調べてみようとした。でも、暫く行っていない間にサイトリニューアルがあったようで、当該のページは無くなっていたのである。
日付と時刻を入れるだけで、ガリレオ衛星の動きをシミュレートしてくれる大変に有用なページだったのに、無くなってしまったのはとても残念だ…。
それは国内のサイトだったのだけれども、海外にも似たような機能のページが何処かにあるかも知れない。いつか、時間のあるときにでも是非探してみようと思う。
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下は、先達て某CDストアからクーポンを付与されたので、それを利用して購入したDVDです。本当はBlu-ray版が良かったのだけれども、未発売でした。内容は一応、ロシアの作曲家であるセルゲイ・ラフマニノフの生涯を描いたものなのですが、だいぶ脚色が入っており、映画本編の最後に「本作は芸術的創作であり史実とは異なる表現も含まれる」とのスーパーが出てきます。
しかしながら、ラフマニノフが作曲時に感じていたであろう苦悩や愛する家族との関係などは丹念に描写されていて、何よりもロシアの映画特有の映像美が観る者の心を洗います。きっと、その辺りはタルコフスキーの影響というか系譜のようなものがあるのだろう、と感じますね…。池沼や雨など、要所に水が暗喩的に登場するのもタルコフスキー的な演出かも。
音楽は勿論、ラフマニノフ作曲のピアノ協奏曲や交響曲、狂詩曲等がふんだんに用いられていて、映像の眼福のみならず、耳福(?)も与えてくれます。惜しむらくは、長さが1時間30分余りと、やや短いこと。やはり偉人の伝記や評伝に材を取った映画は2〜3時間は欲しいなあ、と感じたのでした。でも、とても美しく良い映画だと思います。
『ラフマニノフ ある愛の調べ』[DVD]
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