お正月の間も電気圧力鍋は大活躍した。なにせ、殆ど自動的に煮炊きを済ませてくれるので、こんな便利なことはない。いや、このような休みの日々こそ活用すべき道具なのだろう。そんな訳で、僕もひとつ作ってみた。
甘酒である。80種類プログラムされているレシピの中には、こういったものもあるのだ。酒粕を使うのではなく、米麴を9時間以上かけて発酵させる。前夜に準備しておき、翌朝起床すると出来上がっていた。
こういった甘酒の作り方は、僕が小学生の頃に母がよくやっていたのを覚えている。
深底の容器にご飯のようなものを入れて（多分、麴を混ぜたお粥だったのだろう）、布巾をかけてコタツに入れ保温していたのだ。すると、お米の粒が多い、何処か懐かしい味のする甘酒が出来上がる。
但し、うちの電気圧力鍋ではお粥を使わない。板状の米麴を粒々になるまでほぐし水を入れる。それが、上の写真。準備は、これだけだ。あとはレシピを選択して放っておけば良い。とても楽ちんである。
（メニューから「甘酒」を選んだところ）
朝になると、やや黄色くドロドロになったご飯粒のようなものに様変わりしていた。ちゃんと完成したのかな？と訝しく思いつつ、試しにスプーンで掬って味見してみると、確かに甘いw あの昔なつかしい味がする。
実は、甘酒を作ったら是非ともやってみたいことがあった。獺祭に混ぜるのだ。この甘美で芳醇な香りと味わいのする大吟醸酒と甘酒は、きっと調和するだろうと以前から考えていたのである。早速、グラスに盛った甘酒に「獺祭 寒造早槽」を垂らして呑む。
いやあ旨かった。差し詰め、獺祭のお手製（逆製）どぶろくといったところである。止まらなくなって、幾らでも呑んでしまいそうだ。でも、この獺祭もあと残りわずか。もう、全部なくなるまでこうして呑んでしまっても良いと思っているくらいなのだ…。
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さて先日、ちょっと出掛けたついでに、ブックオフに立ち寄ってみた。1月4日まで本の20％オフセールを開催中だからである。
ブックオフへ行くと、僕は3種の棚を必ず物色する。語学・学習参考書と、芸術・音楽、そして哲学・宗教だ。あとは、気分次第で文庫・新書やらDVD・Blu-rayやら、CDやら。この日は、語学のところで一冊、掘り出し物があった。
『英語の本質』という本を見つけたのだ。如何にも時代がかった地味な装丁が良い。一般読者向けに編集されたというよりは、大学の授業で使う教科書のようにも見える程である。初版は1996年、著者は都内の私大教授。比較言語を専門にしておられるようだ。
中身をざっと見ると、この本は英語学習時にふとわき起こる疑問を解説しているということが分かった。項目は140以上もある。しかも、英語史をただ遡るだけでなく、ドイツ語やオランダ語など欧州の他の言語にも論拠を求めていくという念の入れようである。
例を（易しめ）幾つか挙げると、
・「クエスチョンマークはなぜ『？』で表すか」
・「人称代名詞“I”はなぜ大文字で書くのか」
・「youはなぜ単複同形なのか」
・「This book sells well.は『受動態』になっていないのになぜ『受動』の意味が生じるのか」
・「I go to sea.とI go to the sea.はどう違うか」
…などなど。
こういった事柄は僕自身が英語学習をする上での参考にもなるし、授業で英語を教えるときのネタにもなり得る。
解説の中にはドイツ語（標準および低地ドイツ語）の例文が多いので、もっときちんとドイツ語を勉強しておけば良かったなあ、とも思った。僕は今年もまた英語に専念するので、それは来年あたりの目標としておこう…。
あとは、DVDを立て続けに何枚か観た。うち3枚はナショナルジオグラフィックの『銃・病原菌・鉄』である。
同名書籍の映像化で、著者のジャレド・ダイアモンド博士がナビゲーターとして出演しているのが豪華だ。これはヨーロッパ人が何故、南米など他地域の民族を圧倒して支配し得たかという人類学的な考察を行う内容である。
その中で最後に、病原菌（伝染病）の存在は文明に変化を与えるというくだりがあった。
これは10年以上前に制作された作品だけれども、僕は目下のパンデミックにも相通ずるものとして実に興味深く観たのである。新型コロナは人類史を変えるか否や、博士の見解を是非とも伺ってみたいと感じるのだった…。
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『銃・病原菌・鉄』のDVDは、こちら。3枚組で約2時間半の長さです。この作品のメインのテーマは、「何故、西洋文明はアメリカ大陸に古くからあった文明（アンデス等）を圧倒したのか？」ということなのですが、ひと言で言えば「ユーラシア大陸が東西に長かったから」という訳なのです。それは、一体どういう意味なのか、是非とも本編をご覧ください…。
あと、同じ著者（ジャレド・ダイアモンド博士）の書籍をナショナルジオグラフィックがDVD 化したものとして『文明崩壊』という作品もあります。こちらも後日みてみたいと考えています。楽しみです…。
ナショナル ジオグラフィック『銃・病原菌・鉄』（DVD BOX）
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