ニコン P900のトワイライト撮影モードで、夕暮れの富士山を撮った。あと、朝には超望遠で木星と衛星も…

先日の土曜日は朝と夕方に、ニコン P900を使って、それぞれ撮影を行った。

この日の朝は、5時半に目覚めてしまった。寝ている間に見ていた夢が丁度、その時刻に終わったからである。平日と比べれば、1時間以上の寝坊。しかし、休日もこうして、早起きが習い性になっているかのようだw
もし早く起きることが出来たら月や木星を撮ってみようと、実は前の晩から考えていたのである。だから、二度寝せずに起床することにした。気温は氷点下まで下がって、かなり冷え込んでいたのだけれども。

肉眼で南の夜空を見ると、火星と木星は見かけの距離が、前の週と比べてもうだいぶ離れてきている。あのときは、両惑星が、8000mm相当の望遠の、同じ構図の中に収まるくらいに並んでいたのだった。

下の写真は、そのふたつの惑星と月を、広角で同じ構図に入れて撮ったもの。左には、明け染めつつある南東の暁月だ。さらに左側、東の方角では、あと30~40分ほどで太陽が昇ろうとしている。
右上には、明るく木星が輝く。そのすぐ左下に、やや暗く火星がある。少し見えにくいけれども、ご確認いただけると思う。この写真は、最後に撮ったので、空がだいぶ明るくなってきてしまったのだった。

下は、その月の地球照を狙って撮った。レンズフレアが枠の中でチョロチョロしていたので、それを避けるのが大変だった。月の光が結構、明るかったためなのだろうか。

下の写真が、今回の撮影の目当て。木星だ。前回は、衛星がふたつ撮れた。
今回は、液晶モニターを見て、更に驚いた。な、何と、今日は、衛星が6つも見えたのである。…となると、ガリレオ衛星プラス2ということになる。さて、本当だろうか?

光学+デジタルのズームで目一杯の8000mm相当(約330倍)まで寄っているので、日周運動がはやい上、ごく僅かな揺れでもブレてしまう。この写真も、やや流れてしまっているけれども、まあ何とかクリアに撮れたとは思う。

木星が実に明るく大きい。これは、太陽系の縮図のようにも見えてくる。まあ、木星は元々、太陽になり損ねたような星なのだけれども…。
中央よりも左の方の、外れたところにある小さな星2つは、ひょっとすると木星の衛星ではなく、その遥か向こうの恒星がたまたま一緒に写ったのかも知れない、とも思う。

何れにしても、今回は、ガリレオ衛星が4つとも撮影できたのだ。これは、僕にとってはちょっとした成果である。あとは、もっとしっかりした三脚を使って、ブレが少なくなるようにしよう…。

…というわけで、朝早起きして撮った天体写真を、3枚でした。


そして、夕方からは、富士山が良く見えるポイントで写真を撮ろうと出掛けたのである。先達て「りすの家」に行った帰りに見つけた場所だ。暮れなずむ空に、富士山が実によく映えていたのだった。

実は、そのときも、一旦車を降りて写真を撮ろうとしたのだけれども、こういうときに限って、急にバッテリー切れを起こしたのだ。全く、肝心なときに…である。仕方がない。よくあることだw
そこで、以前の投稿でちょっとだけ触れたことがある、互換バッテリーの2個セット(充電器付き)を買っておいた。これで、出先での急なバッテリー切れは解消されるだろう。(互換バッテリーのセットについては、また後日の投稿にて…)

でも、そのとき色々と慌てているうちに、P900のコマンドダイヤルに貼っておいた方位磁石を何処かに落としてしまった。接着が、いつの間にか剥がれたのであろう。
このように、困りごとはいつも、複数で人間に襲いかかるというのが世の習いであるw 先日、撮影のために再び訪れた際、地面をよく探してみたけれども、結局発見できなかったのだった。

まあ、それはそれとして…。また同じ時刻を目指して、遥々出掛けたのである。日没後の風景が目当てだったのだけれども、まだ太陽が沈まない内に到着した。暫く、夕陽を照り返す雲や空を撮って過ごす。
こうする内にも、通りがかった人たちが、何人か足を止め、スマホなどで1枚か2枚、写真を撮っていく。何百mmかの望遠レンズを付けたカメラで撮影していったオジさんもいた。

しかし、太陽がすっかり落ちると、もう人影は殆どなくなった。たまに、学生が自転車で通るのみである。僕にとっては、これからが勝負のようなものだ。
僕は、ニコン P900を「トワイライト撮影モード」に切り替えた。先達て、夕暮れの風車の写真を撮ったときにはすっかり忘れていたけれども、このカメラには、このような黄昏どき専用のモードが内蔵されているのだ。

今回、これを初めて試す。その被写体が富士山というのは、実にうってつけだ。その前に、通常のPモードでも、何枚か撮影してみたのだけれども、どうも思ったような色が出てくれなかった。いよいよ出番になるのだろう。

ちなみに下の一枚は、「トワイライト撮影モード」にする前、通常のPモードで撮った、夕暮れの富士山の風景だ。

これを、「トワイライト撮影モード」に切り替えると、下のようになる…。

一枚撮ってみて、驚いた。Pモードで撮ったときとは、発色がまるで違う。グラデーションが、実にはっきりと鮮やかに出てくれる。もう、一目瞭然だろうと思うのだけれども、如何だろうか?

上から下まで、色が克明に変化していく。これは、何と賢いカメラなのだろうか、と思う。凄いぞ、P900くんw これに気を良くして、ズームをかけてみたり、カメラを縦にしてみたり、色々と撮ってみた。
でも、この「トワイライト撮影モード」は、余りズームをかけるとボケ気味になるという弱点があることが分かった。トップの写真は、まだ日没前にPモードで撮った写真。だから、望遠(1000mm相当)で撮影が出来たのである。

下は、「トワイライト撮影モード」で、縦の構図にしてみたもの。これも、少しだけ望遠がかかっている。上の写真のように、富士山の真上をずっと、空が青っぽくなるまで写り込ませようかと思ったのだけれども、そこまでは至らなかった。それが、やや残念だな…。

でも、この「トワイライト撮影モード」なかなか面白い。この他にも、「夕焼け撮影モード」や「夜景撮影モード」なんていうものもある。実は、まだ殆ど試していないのだけれどもw
いつか、機会があれば、是非これらも使ってみたいと思う。「トワイライト撮影モード」が結構役に立ったので、他の撮影モードも期待できそうなのである。

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