先達ての投稿に書いたように、世間では連休中であるにもかかわらず、僕は日曜日も仕事であった。試験監督の業務があったからだ。
そして、体育の日の先日、この日は朝の仕事も、夜の塾の仕事もある。只、夕方の小学生向けの英語の授業が祝日のために(ちょっと珍しく)休みになったのだ。まあ、連休の恩恵と言えば、僕にとってはこれだけだろう。
しかし、それで十分だったのである。そのために、足を延ばして音楽会へと出かけることが出来たからだ。実は、昨年に続いて今年も行こうかどうか、迷っていた。やや遠方になるからだ。時間も確保できないと思っていた。
でも、せっかく夕方の授業が休みになったのだ。これは千載一遇のチャンス。行くべきである、と決めた。その音楽会が終わったら、そのまま仕事場の塾へ直行しなければならない。強行軍となるだろう。それでも良い。
僕は、物事の判断や決断をするときには、欲しいとか、したいとか、というような欲求に基づいた決め方を殆どしない。人間は業のようにして欲が深い。いちいちそれに付き合っていたら、キリがないからである。
だから、その代わりに、必要か不要かで決めることにしている。この自分に、それは必要なのだろうか、という視点だ。つまり、欲ではなくて、なるべく理性や合理性で判断し決断するのである。それには、環境因子が後押しをすることもある。だから、行くことにした。
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そこで、今回の「東海林修フェスティバル」である。トップの写真は、そのチラシ画像。これが、今回足を運んだ音楽会のタイトルである。東海林先生の代表作のひとつ『ディスコ・キッド』の40周年記念なのだ。勿論、『さよなら銀河鉄道999』も演奏される。
東海林修先生とは昨年の4月に一度、お目にかかっている。そのときのことを回顧して以前、前後編を投稿した。このようにして、再びお会いできる機会が得られるとは、嘗ては思いもしなかったことである。
しかも、直前の情報によると、今回は東海林修先生以外に、あともうひとり、ビッグなゲストが来場されるという。まさかまさか、あの巨匠が?である。(東海林修先生も巨匠でいらっしゃるけれども、その方は音楽とは別の分野での巨匠なのである…)
さて、音楽会当日、僕は朝の仕事の後の休みもそこそこに、浦安市へ向けて出かけて行った。バッグには、デジカメや、サインを書いていただくための本やCD、あと塾の仕事のための物品も多数ある。荷物は10kg近くにもなった。重い…。
ちなみに、この音楽会は、入場無料の自由席である。なるべく早めに行って並んでいるのが良いだろう、と考えた。浦安の駅を出ると、会場までは徒歩で20分なのだという。僕は、15分弱で歩いて行った。
そして、到着。浦安市文化会館の前には、大きな立て看板が。無事着いてホッとしたところで、写真を一枚。
建物の中に入ると、大ホールの入り口の前には、既に10人くらいの人が列を成していた。開場までまだ30分以上もある。列の先頭の数名は、ちょっとお歳が行った感じの如何にもアニメファンという雰囲気である。やはり、あのビッグなゲストが目当てなのだろうか?
僕が並び始めた直後、列が一気に伸びた。どうやら良いタイミングで僕は来られたらしい。多分、100人以上が並んだだろう、と思う。
入り口の、ガラス張りのドアの奥が、見える。受付の向こうには、楽譜の貸し出しカウンターがある。「楽器を持ち寄って、みんなで一緒に『ディスコ・キッド』を演奏しましょう」という企画があるからだ。
更に、その隣には、幾つかの展示品がある。『さよなら銀河鉄道999』のレコードやスチールなどが架けてあるようだ。とりわけ、手書きのイラストがひとつ置いてあるのも、遠目からよく確認できた。入場して席を確保したら、ゆっくり見ることにしよう。
定刻の午後2時ちょうどか少々早くか、入り口の扉は開いた。受付で、本日のパンフレットと景品(?)を貰う。『ディスコ・キッド』のロゴが描かれた、マウスパッドのようである。白と黒の2色のうち、僕は黒を受け取った。
そして、大ホール内へと、足を早めた。目当ての場所は、もう決まっている。「関係者席」と貼られた場所の、隣の列である。多くの人は、中程や後方の席を選んでいたけれども、僕を含めて数名は、最前列の、そのような場所を取った。同じようなことを考えているのであろうw
さて、一息ついて、展示品の鑑賞である。入り口の外から特に目を惹いた、あの手書きのイラストは、何と今回の音楽会のために、松本零士先生が描き下ろしをして下さったものなのである。
これは、撮影OKの展示品だったので、他のファンの方々に混じって、僕も一枚撮ってきた。
メーテルと鉄郎が楽しそうに楽器を奏でている。そこには、東海林修先生へのメッセージも書かれている。これは、見ていて和むなあ…。しみじみ。
その隣には、今やレアの楽譜集も。オーケストラ譜ではなく、ピアノアレンジの譜面である。当時出版されたものなのであろう。僕は、『銀河鉄道999』関連の映画パンフレットは色々所有しているけれども、楽譜は持っていない。これも、珍しく感じつつ鑑賞した。
他には、撮影禁止だったので写真は撮れなかったけれども、サントラのレコードやら、映画のスチール写真やらが架かっていた。それらを眺めていると、出入り口の方から、突然大きな拍手が…!
僕は、即座にその方向へ視線を投げた。今回のゲストは、上に書いたようにおふたり。そのどちらかがいらっしゃったのだろう。
人垣の隙間から見えたのは、あの漫画界の巨匠。僕にとっても憧れの、あの先生のお姿であった…。(その2に、つづく)
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銀河鉄道999の映画は何本かが創られていますが、僕はやはり何と言っても、『さよなら銀河鉄道999』が、いちばんのお気に入り。切ないストーリーに、壮大で叙情的な音楽。最高のアニメ映画のひとつです。前作の大ヒットを受けて急遽制作されたという逸話がありますが、そうとは思えないくらいの力作であり傑作です。映画作品全体を通じても、僕にとってこれは、生涯の一本と言えるでしょう。
『さよなら銀河鉄道999 ‐アンドロメダ終着駅- 』(DVD)
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