うさぎの暑さ対策について、前回の続き。
うさぎは暑さに結構弱いそうなのである。しかし、その一方で、ここのところ急激に猛暑となってきている(…本日のように天気が崩れると、多少は過ごしやすいかも)。
そこで、何か対策を講じてやらなければと思い、その一環も兼ね、うさぎのお家を、段ボール箱から、ちゃんとしたケージへと変えたのである。風通しがだいぶ良くなった筈だ。
それから、床暖房ならぬ床冷却として、ホームセンターで石のタイルを買い、ケージの中に敷いてみた。ペット用として売られている、御影石などのひんやりタイルの簡易版(安価版)として考えてみたのである。
これは、最初のうちは冷たくても、体温で徐々に温まってしまうのか、ぬるくなってきてしまうことがある。まあ、確実に熱移動が起こっているので、当たり前のことであろうw
さて、うさぎが石のタイルに乗っていても、冷たさを維持するにはどうすれば良いか?ここまでが、前回のお話。そこで、僕は、早朝の仕事で発生する、あるものを利用することにした。
それは、ドライアイスである。僕の早朝の仕事では、年間を通じてドライアイスを大量に使用する。特に、今のような暑い盛りなどには、使用量が一層増える。
新品のドライアイスは、綺麗に四角く(直方体に)カットされている。これが、丸一日使われ、使用済みの状態になると、かなり丸みを帯びたような形に変わる。大きさも、当初より随分と小さくなる。
もうそうなってしまうと、再利用は出来ず、屋外に纏めて放置され、気体へと昇華するままになるのだ。つまり、捨てられるのである。謂わばクズ・ドライアイスが毎日、相当量発生している。
僕は、これまでに、このクズ・ドライアイスを少量だけ貰って来ては、家で洗面器の水の中に入れて遊んでいた。遊ぶと言っても、あのブクブクと湧いて出る白煙を息子と眺めては面白がっていたのだ。
うちのねこは、ドライアイスの白煙が大の苦手のようである。もし自分の方にこの白煙が流れて来ると、そそくさと立ち去って行ってしまう。ひょっとすると、煙=火と考えているのかも知れないし、そうでなくとも何処か気味が悪いのだろう。
嗚呼そうそう、うさぎである…。僕は、このクズ・ドライアイスの有効利用法として、うさぎのケージの床冷却に用いることを考えたのだ。ひとつ考えられるのは、ケージの上の網の部分に乗せておく、ということだ。
実は、このドライアイスの試みを行うまでは、暑さ対策として、フリーザーで凍らせた1.5リットルくらいの水入りペットボトルをケージの上に載せていた。冷気は、常に下へと降りていくものだからである。
上の写真で、ペットボトルの先っちょが上部にご覧いただけると思う。これを、こんな風に横倒しに載せておくのだ。これは、比較的簡単にできる対策法なので、実行されている方は多いと思う。
ここで気をつけなければならないのは、ペットボトルの表面から雫が頻繁に垂れることである。これがうさぎにかかってしまうと、知らないうちにうさぎがずぶ濡れになってしまう。
そんなときでも、うさぎは結構、何喰わぬ顔をしているけれどもw、風邪でも引いたら宜しくない。だから僕は、折りたたんだタオルでペットボトルの傾斜角度を調整し、雫がトイレの中に落ちるようにしている。
ドライアイスも、こんな風にケージの上に置いておけば、冷気がペットボトルのとき以上に、じゃんじゃん下がって行ってくれそうである。でも、ドライアイスは、即ち二酸化炭素なのである。息苦しくなったりしないだろうか…?
どうも、その辺りが、懸念されるのであった。涼しいのは良いけれども、呼吸が苦しくなっては、これまた宜しくない。大丈夫なのかどうなのか、試してみるのも危なっかしい気がする…。
従って、やはりドライアイスは、下の方に置いておくのが安全だ。そう考えたのである。あの石のタイルを常時冷やしてくれると好都合。さて、どこに置くか?
このケージには、便利なものが装備されていたのである。下の写真は、先達ての再掲載。ケージ下部に、黄緑色の引き出しのようなものが付いているのが見て取れると思う。
これは、スノコ状になっている床面からゴミや汚物が下に落ちて、それらを受け止めるようになっているものである。この引き出しを開ければ、お掃除が簡単、というわけだ。
でも、僕は、床面の上に、新聞紙やペットシーツを敷いてしまっているので、この引き出しの機能の恩恵には預かっていない。よって、ここにクズ・ドライアイスを入れてみることにしたのである。
この引き出しはかなり薄型(数cmほど)なので、予めハンマーでドライアイスを叩いて、更に小さめにしておいた。それから、袋ごと引き出しの奥に入れていく。
もしこのままピタリと引き出しを閉じてしまうと、行き場の無くなった二酸化炭素が、スノコ状の床面からケージ内部へと侵入して行くかもしれない。(…ちょっと心配症?)
だから、引き出しは、少しだけ開けたままにしておき、ビニール袋の口を出しておくことにした。これで、ケージの外部へと気体が誘導され、排出されて行く。それが、上の写真の状態である。
ちなみに、ドライアイスの温度は約-79℃。あとで引き出しを開けようとしたら、内部でビニール袋と床面とが凍りついて少々癒着していたらしく、パリパリと音を立てたのである。
だから、ひょっとすると、もし石のタイルを敷いていなければ、床が冷え過ぎてかえって寒い…ということになるのかも知れない。実際の温度を計測していないので、これについては何とも分かりかねるけれども。
でも、このドライアイス効果で、石のタイルの表面はずっと良い具合に冷えたままである。ぬるくもなく、冷た過ぎることもなく、といった感じだ。
石のタイルの面積と同じくらいの分量のドライアイスを入れて、日中の暑い時間帯は十分に保ってくれる。あとは、引き出しの中や下の部分に、多少の水分が残るだけである。
うさぎは、そんな人間の知恵(?)を知ってか知らずか、じっとタイルの上で涼んでいるように見える。拾ってきたうさぎなので年齢は不明だけれども、きっと初めての夏なのではないだろうか。
うちのうさぎは、このケージが大好きのようである。取り敢えずは、こんな風にして、ここで暑い夏を乗り切ってくれれば、と思っている…。
……