ゆうべは、小望月だった。月齢がおよそ14の月である。きのうは雲が多かったので、薄ぼんやりとした朧の小望月だった。それが、トップの写真である…。
さて、「音楽は心のタイムマシンです」と仰ったのは、作曲家のすぎやまこういち先生だけれども、僕は音楽とは、言うなれば、記憶の印画紙であると思っている。
音楽はいつも、そのときの心象風景を灰色に深く焼き付けて保存する。具体的な景色だけでなく空気感や匂い、雰囲気までも。そして、その曲を聴けばいつでも、それらは幾分の劣化もなく有り有りと蘇るのだ。
今月は何故か、このバッハのコラールのピアノ演奏をよく耳にする。身罷ったねこ(ちいー)との記憶が、この曲と共に僕の深奥へと封印されていくのだ…。
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本日は、ちいーの園に花を植えた。きのう、かみさんがビオラを買ってきてくれたのである。5個セットで250円だったのだそうな。下の写真のように、色とりどり。
この5つある苗のうち、4つをちいーの園に植えて、ひとつは大き目の鉢に移すことにした。作業時間は、うさぎの外遊びも兼ねた。どうも、うさぎは柵の中に興味があるようだ。でも、中に飛び込んだりはしないので大丈夫w
何度も柵の方に行っては、上のようにくんくんと匂いを嗅いでいる。何故だろう?何かニオうのか…?僕には分からない。
さて、ちいーの園の一部には、先達て書いたようにクロッカスの球根を植えたので、ビオラはそれを避けて4つ並べることにした。肥料は、油粕と化成肥料、あとは日々のコーヒー滓である。
先ずは、上のように、苗の根元のサイズに穴を掘り、パラパラと肥料を撒く。それから、苗を慎重に置き、周りに土をかけていった。その作業を4回行う。
上の写真は、取り敢えず、4つ植え替えが終わったところである。夕方に作業を始めたのだけれども、あれよあれよという間に暗くなって来る。流石に、秋はつるべ落としの如く…なのだ。
あとは、5つ目の苗を植木鉢に移植する。ちょうど帰宅した娘と相談して、白いビオラを部屋置き用の鉢植えに決めたのである。白い毛皮だったちいーのイメージなのだ。
これも、鉢の中に肥料をパラパラと撒き、土にコーヒー滓を混ぜ込んだ。そこに、ビオラの苗を入れ、土をかける。どうか、みんな上手く根付いて欲しいと願う…。
ビオラは、上手くいくと半年くらいは保つらしいので、来年の春まで毎日見て楽しめれば良いなあ。ちいーを偲びながら…。
あとは、別の花の種が手に入ったので、週末にその種蒔きを行うことにする。これは、事前に種を水に浸けておくなど、準備が必要なのだ。
その花の種とは、勿忘草(忘れな草、Forget-me-not)である。先達て、ホームセンターや100円ショップに行ったときに探したところ、売り切れだったので買えなかったことがあった。そのときは、クロッカスの球根を買って帰って来たのだ。
そうなれば、種を通販で調達しても良いのだけれども、業者から買おうとすると送料がかえって高く付くことがありそうだ。個人から買うのが良いだろうと思い、ネットオークションを利用した。自家採種のものが出品されていたのである。
それが、漸く本日届いたのだ。封を開けてみると、チャック付きの小袋に、薬包紙のようなものに包まれた種が沢山入っている。ざっと見て、200粒以上はあるだろうか。
値段は250円くらいだったので、一粒1円換算といったところかなw 秤に乗せてみると、薬包紙込みで1g未満だった。表示が0のまま変化がないのである。
包み紙を開き、iPad miniにマクロレンズを取り付けて、種を撮ってみる。種の粒が黒く艶やかで、ひとつひとつが非常に小さい。1mm程度の大きさだ。慎重に取り扱わなければ、吐息でも飛んで行ってしまいそう…。
下は、竹の物差しを当てて撮影。種の粒が如何に小さいか、お分り頂けるだろうか?例えば、ごま粒などよりも、これは遥かに細かいのだ。
さて、これをどのように育てるか。ちいーの園に直蒔きしようと考えていたけれども、一旦プランターで育てた方が良いかも知れない、と思い立った。
それから後で、園に移植するのだ。種は、このように沢山あるけれども、大事に育てよう。春にはどうかいっぱい咲きますように、と願ふ…。
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上に書いた、バッハのコラール(BWV639)は、ピアノ編曲がブゾーニというイタリアの作曲家の手によるもの。この曲が収録されたCDは幾つかあるようだけれども、僕は下のアルフレッド・ブレンデルの演奏が気に入っている。他には、イタリア協奏曲(BWV971)などが入っていて、全体としてとても安らぎのある演奏だと思う。秋の夜長にもバッハ、うーん実に良いですねえ…。
『イタリア協奏曲~バッハ名演集』
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