おもちゃのドローンを買ってみたのだ。これは、結構おもしろそうかも…

僕は毎日、作家で工学博士の森博嗣センセイのブログを読んでいる。これについては、以前の投稿にも書いたと思う。

最近、そのブログでの話題のひとつは、森センセイが「航空部」と呼ぶ、ラジコンの飛行機やヘリコプター等についてである。センセイは、20代の頃それらに嵌っていたそうなのだけれども、今年は特に興味が再燃したようである。
例えば、ラジコンの飛行機に小さなカメラを付けて動画を撮影する、といった具合。それが幾つかYouTubeにアップされている。あとは、ヘリコプターやオスプレイの形をしたラジコンをホバリングさせている場面などなど。

ブログの書き込みを読むと、航空機の模型を飛ばすのは大変そうであることが分かる。まず、技術が必要だ。思い通りに飛ばすことが出来るまで、多くの練習を重ねなければならない。ときには、墜落させて壊してしまうこともあるそうだ。
他には、風などの天候に左右されやすいということもある。森センセイは、いつも風のない日や時間帯を見計らって飛ばしている。僕は、子供の頃に自動車や戦車のラジコンで遊んだ経験しかないけれども、地面を走るものとはまるで違った特性がありそうだ。

でも、とても面白そうだと思う。特に、カメラが内蔵されていると、普段の我々とは異なった視点での撮影が可能だ。技術的なハードルは高そうだけれども、それさえ何とかなれば僕も何か模型を飛ばして撮ってみたいものだと考えた。
そこで思いついたのがドローンである。但し、大きい本格的な撮影用ドローンではなく、おもちゃの小さなドローン。トイドローンと言う。ネットで調べてみると、そういったものが幾つか発売されているようだ。

その中で、僕は「TELLO(テロー)」という機種を選んだ。これは、内蔵のセンサーやIntel製のプロセッサーによって、安定した飛行がかなり自動的に実現されるらしい。しかも、前方にカメラが付いている。打ってつけである。
一般的な価格は、本体とバッテリーひとつで、約12000円。まあまあのお値段だけれども、もう少し安価で入手したいと思い、中古を買い求めた。色々な値引きが効いて、8000円程(+送料)だった。

それが、先達て届いたので、開封の儀をば。…と言っても、中古品だけれどもw

内容物は、本体とバッテリーひとつ。加えて、新品のバッテリーがもうひとつである。付属品は、マニュアルのみで、予備のプロペラは付いてこなかった。まあ、これは仕方がないか…。

上の写真で、TELLO本体から黒く四角いものがはみ出ているのが、バッテリーである。普段は、機体(白い部分)に差し込んでおくようになっている。
このバッテリー1本で、10分強ほどの飛行が出来る。案外と短い。だから、予備のバッテリーが付いてくるセットを選んで買ったのだ。まあ、それでも精々25分くらいしか飛ばせられないかも…。

プロペラは脱着式になっている。もし破損したら、付属のツールを使って取り外し、新しいものを取り付けるのだ。でも、僕のTELLOにはそのツールも付いて来なかったので、似た形のものを探した。
そこで見つけたのは、雪見だいふくのフォーク(?)であるw これを上の写真のように当てて、テコの原理で起こし、プロペラを抜くのだ。でも、実際には、プロペラを指で摘み、真っ直ぐ引っ張って抜いた方が早いと思う。ちょっと力が要るけれども。

飛ばす前に、まず充電だ。そのためのケーブルは、新品でも付いてこない。汎用のマイクロUSBの、Bタイプが使えるようだ。僕は、KindleのUSBケーブルが同じ形をしていたので、それを使うことにした。トップの写真は、充電中の様子である。
ACアダプターは、取り敢えずニコン P900のものを使って充電した。マニュアルでは1.5A以上を推奨しているようだったけれども、P900のそれは1.0Aである。でも、1時間半ほどで無事、充電が完了した。

さてさて、事前にiPad miniにインストールしておいたアプリを立ち上げる。そうなのだ、TELLOは、Wi-Fiを経由してアプリで操縦するのである。画面に左右の親指を当てて、それをコントローラーに見立てるというわけ。
こういったもので最初の関門は離陸である。森博嗣センセイも、離陸と着陸には気を使うと書いておられたと思う。これは、模型のみならず、実機でも全く同じことだろう…。

ところが、TELLOでは、離陸も着陸もアプリで殆どワンタッチだ。自動化されているのである。ここが実に素晴らしいと思う。操縦スキルのハードルがグッと下がってくれるのである。
そんな訳で、画面の離陸ボタンを緊張しながら押す…。それから確認のために、「スライドして離陸」という小窓が出る。さっと、指で右にスワイプすると、TELLOは直ちに反応した。プロペラが空ぶかしのように「ブインブイン」と鳴って回転し始める。

現代音楽の一節のような複雑な和声だ…これが、TELLOのプロペラ音を聴いた最初の印象だった。4つのモーターとプロペラが、其々の倍音を含んだ独特の音色を奏でている。僕にとっては、とても心地の良い和音なのである。
「ブーーーン」という音を奏でて目の前を浮遊した途端、僕は「わあ、飛んだ、飛んだ」と、ひとり感激してしまった。まるで我が子が初めて「立っち」出来た瞬間のようであるw 上の写真は、その瞬間だ。

さて、実際に操縦をしようとしてみると、おもちゃとは言え浮遊感が多分にあり、慣性のような力が大きく働くので、コントロールが結構難しい。フワフワと右へ左へ…という感じである。暫く、部屋の中でじっくりと練習をした。
その後、うちの狭小なる庭でも飛行させてみた。高度10mも上げると、上空の風にフラリと流されそうになる。何処かへ行ってしまうのではないかと、気が気ではない。足下で何故かゾクゾクとするものを感じるw

そんな中、内蔵のカメラで一枚撮ったのが、上の写真である。まだ少し咲いている桜並木を何とか捉えることが出来た。勿論、動画も撮影可能だけれども、まだまだそんな余裕はなかったのだ。

それから高度を下げ、庭で低空飛行時に、物干しに接触して墜落…。何かに当たると、セーフティ機能が働くのだろう、簡単に機能停止して落ちるのである。
すると、場合によっては、そのショックで、差し込み式のプロペラの1〜2枚が何処かへ飛んで行ってしまうことがある。このときもそうだった。TELLOを拾ってみると、1枚無くなっていたのだ。悪いことに、周囲は草むらである…。(次回に、つづく)

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今回取り上げた、トイドローンのTELLOは、こちら。数あるトイドローンの中でも、操縦性は特筆に値するでしょう。コストパフォーマンスも出色の出来だと思います。僕も、さまざなサイトを見て機種を選びましたが、TELLOが一番人気でした。これからドローンをやってみるならば、お勧めできる一台ですね…。

「【国内正規品】 Ryze トイドローン Tello Powered by DJI」
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