先日、ジャズピアニスト、小曽根真氏の最新作である『OZONE 60 -STANDARDS-』を購入した。これは、氏の還暦記念アルバム『OZONE 60』(2枚組)の謂わば続編である。いずれも、スタインウェイとヤマハの2台を曲ごとに弾き分けて録音している。
一聴した感じでは、僕個人としては、今作の方がリラックスして聴くことが出来るという印象を持った。一方で、前作は何と言うべきか、実に気合が漲っているなあ、と今作と比較して改めて実感するのである。2枚組というのも多分、その現れなのだろう。
小曽根氏が日英の両語でしたためたライナーノーツを読むと、あるコンサートホールで前作のレコーディングを行った後、ピアノの撤収まで時間があったので一気に弾いてみたものを録音しておいたのが、今作の内容なのだそうである。なるほど…と合点がいった。
言い方を変えると、『OZONE 60 -STANDARDS-』は『OZONE 60』の後のアンコール演奏のような作品だ。ライブアーティストでもある氏にとっては、きっとそのような位置付けなのだ。僕はそう推察した。
『OZONE 60 -STANDARDS-』は、夜更けに部屋をちょっと暗くしてワインか何かでも引っ掛けながら、ゆったりとした気分で聴くのに最適だろう。一方で、気合が欲しいときには、前作『OZONE 60』というわけなのだ。今はそんな風に鑑賞している…。
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さて、今週、スティーブン・スピルバーグ監督最新作の『ウェスト・サイド・ストーリー』を観てきた。
初めにひと言だけ感想を述べると、正に「圧倒された」という言葉に尽きる。もう、これは紛うことなき名作である。
ストーリーは言うに及ばず、バーンスタインの音楽も勿論、縦横無尽なダンスも、コントラスト強めでローキーに渋く仕上げた画も、自由自在なカメラワークも、すべてが超一流の技であった。
いま観ようかどうか迷っている人は、必ず行ったほうが良いと思う。僕にとっては絶対のお薦め作品だ。
ただ、ひとつだけ難を言うならば、開始から約5分間のツカミということであれば、例えば『ラ・ラ・ランド』の方が優れているだろうと思う。(あのフリーウェイ上のモブダンスシーンに勝るオープニングは、さしものスピルバーグでも作り得なかったのだろうか…)
しかし、要所要所で伏線を提示する一方で、それらを回収しつつ物語を押し進め、更に誰もが既に知る結末に対して、悲劇的な驚愕と涕涙を観る側にもたらす脚本や演出の力量には何びとも脱帽するだろう。それは痛い程に感じられたのである。
きっとオスカーは最有力だ。僕はドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『DUNE 砂の惑星』も大いに応援しているのだけれども…。さて、この賞レースはどうなるだろうか。
それから『ウェスト・サイド・ストーリー』は、ルーカスフィルムのスカイウォーカー・サウンドが手掛けた立体的な音響も実に素晴らしい。是非ともBlu-rayを買って、自室のサラウンドでも試してみたいと思っている。
加えて、NYフィルとLAフィルの演奏による音楽も、出演者たちが吹き替えなしで臨んだという歌唱も、大変に秀逸。僕は映画を鑑賞する目的の約半分が音楽を占めているので、その点においても満足なのである。
このようにして、久し振りに限りなくパーフェクトに近い映画というものを観た。今回は出掛けるときにうっかりカメラを持って行くのを忘れたので、映画館までの通路に施されたこの映画の装飾などを撮ることが出来なかったw 嗚呼、残念だ。代わりに予告編を貼っておくので、是非ともご覧の程を…。
あと、もうひと言。この映画のラストシーンで、ある人物が命を落とした後、暫く経って物語は幕引きとなる。
その際、カメラはスラム街のアパートに掛かる階段梯子をゆっくりとなめるよう上方にパンしてから画面は暗転するのだ。(その後、陽が昇ることを意味するシーケンスへと移りながらエンドロールとなる)
さて、梯子というモチーフだけれども、この映画のバックボーンとなっている基督教文化的な解釈では、天使が昇り降りする場所なのである。これは僕の知る限り、どなたもレビュー等で指摘しておられないようなので、敢えてここに書き置きたいと思う。
この梯子の場面の演出は多分、亡き魂が天へと昇る様を象徴しているのだろうと僕はみた。きっと彼は神の御許まで無事届けられたのだろう。そのような慈愛を感じるや尚一層、僕は嗚咽が止まらなくなったのである…。
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さてさて、先達ての投稿の最後に載せたMENSA式パズルの解答を発表したいと思う。その問題とは、下のようなものであった。
ちなみに、先日、仕事場の塾で、如何にもパズル好きそうな中学2年生の生徒に上の図を見せたところ、1時間ほど経ってから「分かりました!でも、答えはふたつあります」と言って、ノートを片手に駆け寄って来たのである。
そこで僕が「正解はこのどちらかなので、ひとつに絞ろうか」と促すと、その子は「じゃあ、こっちです」と、見事に当ててみせたのであった。流石、ハイスペックを誇る(?)当塾の生徒のひとりであるw
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では、少々スペースを開けて…。
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さて、この問題は解く上で色々と考え方があると思うけれども、僕の解法は下の図の通りとなる。
図形3つをワンセットに、横へ回転していきながら展開していると見ていくと分かりやすいと思う。あと、黒い点は3回に1回の割合で下の方に出現しているというわけだ。
従って、解答を含む図は下のようになる。
如何でしたか?ちなみに、僕は「?」の入っている問題の図を見てから十数秒後には答えが分かったのであった。パズルの類は小学生の頃から大好きだったので、かなり慣れているのかも知れないとも思うのだ…。
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僕は以前の投稿にも書いたように、『ラ・ラ・ランド』が好き過ぎて、Blu-rayを買っただけでは飽き足らずw海外から完全版のサントラCDも購入して愛聴しているという具合なのですが、更にこの映画のノベライズ本か何かないだろうか?と探した末に見つけたのが、下のリンクの電子書籍なのです。これは、英語で書かれたスクリーンプレイ(脚本)です。
当初、見本版をKindleにダウンロードして読んでみたのですが、台詞のみならず、シーン番号やト書きまで丹念に書かれていたので、凄い!と感激しながら買いましたw ひょっとしたら、本物の脚本を電子書籍化したものなのかも知れません。ちなみに、映画のあのラストシーン以降の場面までこの脚本には描かれています。このシーンは映画本編には登場しないので、きっと不必要だと最終的に判断されカットされたのでしょう。どんな場面だったのかは、読んでのお楽しみということで…。
それにしても、英語を勉強していると、大好きなハリウッド映画の脚本まで原語で読む機会が得られてしまうのですから、何とも有難いことです。これぞ、外国語学習の醍醐味ですね…。
『MOVIE SCRIPTS – LA LA LAND: SCREENPLAY BOOK (English Edition)』 Kindle版
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