あの作曲家・ピアニストのレクチャーコンサートを聴くため遥々旅をした。届かぬチケットをものともせずに…

もう先月のことになるけれども、NHKのラジオやTVでお馴染みの作曲家でピアニスト、加藤昌則さんの音楽会(レクチャーコンサート)が2日連続で開催された。テーマは、バロックの時代から現代までの音楽史。
加藤さんは、楽しいおしゃべりと達者なピアノ演奏を駆使して、いつもクラシック音楽を分かりやすく解説して下さるのだ。開催される場所は、僕の実家から程近い市の公営ホールである。

これは、土曜日の仕事を一回お休みしてでも行かねば!と思った。そして、ある日、くだんの音楽ホールへ電話したのだった。
何故か、この公演に限っては、他の演奏会のようなインターネット受付を行なっておらず、電話のみでの購入ということになっていたのである。

僕が住所や氏名、電話番号を伝えると、電話口の向こうではそれらをコンピュータ入力している様子が伺えた。郵便番号を言っただけで、番地以外の住所を言い当ててくれたからだ。
それから問われるまま、僕は番地を伝えた。「ではチケットを郵送するので、届き次第に同封の用紙で料金を振り込んで下さい」と先方は言う。

ところが、翌週になっても、待てど暮らせど届かない。もうコンサートの日が目前である。僕は再び電話した。電話に出たのは、前回と異なって中年の男性であった。僕が用件を伝えると、暫く調べたのち、「確かにお送りしましたけれど…」と仰せになる。

しかし、その送り先が良くない。封筒に違う番地を書いてしまったそうなのだ。僕が言い間違える筈がないので、先達ての人が聞き違えたか、コンピュータに入力し損なったのだろう。
だから、このホールの他の公演のときのようにインターネット受付を可能にしておいてくれれば良かったのに…と僕は喉元まで言葉が出掛かった。

これから送っても間に合わなくなる可能性があるからだろう、「現地で直接チケットを受け取って下さい」と言う。「当日、受付に行って名前を言って貰えば良いようにしておきますから」とも。
こう言っては何だけれども、どうも田舎のゆるーいお役所仕事振りが垣間見えたようであった…。

さて、土曜日に僕は無事この音楽会を鑑賞できるのであろうか?wと一抹の不安が残る。
でもまあ、寝泊まりに利用させて貰う実家には他にも用事があるので、出掛けること自体は決して無駄にはならない。唯、彼ら彼女らの粗放雑駁な仕事ぶりが何とも気になって仕方がないだけなのだ…。


そして、土曜日。作曲家でピアニストの加藤昌則さんの音楽史レクチャーコンサートのために遠路遥々やって来た。いつものように各駅停車を乗り継ぐ実にのんびりとした旅である。
ポケットWiFiとKindle Fireで、観ようと思って溜まっていた動画などなどをひたすら鑑賞しているうちに着いたようなものだ。実に良い時間を過ごした。

さて、会場となるホールの最寄り駅まで来た後、駅前の蕎麦屋で昼食を取った。駅舎の中の所謂「駅そば」でも良かったのだけれども、電車に乗っているときにネット情報を調べて、この蕎麦屋の方に決めたのだ。評判が上々だったのである。

1000円の天ぷら蕎麦は、特に海老天が見事であった。どうやったらこんなに格好良く、ふんわりサクサクに揚げられるのだろう?と感心しながら食べた。お蕎麦もとても美味しゅうございました。またこのホールに来た際には、食事に訪れてみようと思う。

さてさて、加藤昌則さんのレクチャーコンサートである。加藤さんのお喋りとピアノの上手さは、NHKの番組の中で実証済みで、初日は文字通り安定した面白さであった。
大ホールのひとつおきに設けられた客席は、ほぼ満席。このような田舎でも老若男女、クラシック音楽ファンの幅広さが伺える。この日のレクチャーのテーマは、バロックから古典派までの音楽史であった。

さて、このコンサートは2日間連続。次の日も続きを聴きに行くのだ。息子の大学通学用の自転車を借りて出掛けようと思うのだけれども、この盆地特有の強風がずっと吹き荒れている。頑張ってペダルを漕ごう…。

下の写真は、午後5時過ぎから約3分の間の夕陽。実家まで歩いているときにニコン P900で撮影した。西に聳える日本アルプスの山の端に落ちゆくところだ。

そうそう、このレクチャーコンサートのチケットを電話で予約して送ってもらう際、住所の番地を聞き間違えられてしまったのは上に書いた通りなのだけれども、ホールで(多分、再発行の)チケットを受け取ってみると、そこに印字されていた僕の苗字も違っていたw
もう、どんだけ(日本語の)リスニング力の低い人が電話に出たんだよーってレベルw いやはや…。

それにも拘らず、肝心のレクチャーコンサートは2日目も大変に楽しゅうございました。この日はロマン派から現代音楽まで俯瞰した内容だった。
中でも特に、12音技法の作曲方法まで具体的にご披露いただいた。いやあ、実に勉強になります。加藤昌則さんのコンサートには、いずれまた来たいものである…。

……
その後、ネットで取り寄せて、加藤昌則さんのCDを買いました。3年半ほど前に発売された、これが目下の最新作だと思います。先達てのレクチャーコンサートで披露して下さった、地中海をイメージしたピアノ曲をはじめ、加藤さんのオリジナルやらショパン、シューマン、ラフマニノフなどなど。最後は日本の童謡をメドレーに編曲したもので締めています。全体的に、鍵盤のタッチや音響も含め、ゆったり柔らかな雰囲気ですね。買ってからは気に入って毎日部屋でかけていましたが、今でもよく聴いていますよ…。

加藤昌則『PIANO COLOURS』
……

0
PAGE TOP