大林宣彦監督が逝去された。ショパンがお好きだった監督の、あのエピソードを思い出すのだ…

数日前のことにるけれども、寝しなにYahoo!のニュースを見て、えっ!と思った。映画監督(ご本人は「映画作家」と)の大林宣彦氏逝去の報である。そうか、ずっと癌を患っておられたのだった。とうとう、来るべきときが来てしまったのだ。

僕は大学生のとき、大林監督作品に随分とハマって幾つも観ていた。
『時をかける少女』がいちばん好きだった。いや、「尾道3部作」はどれも好きだ。他には『異人たちとの夏』や『ふたり』などなど挙げたらキリがない。どの作品にも、独特の叙情性があり、物語の最後は何処かしんみりとさせられる。
僕は今もショートショートを書くと、どうしてもそんな余韻の残るような作風になってしまうのは、きっと大林監督の影響が大きいのだろうと感じている。学ぶべきところの多い、正に「映画作家」であった。

大林監督作品で、ちょっと珍しいところでは、福永武彦の小説を映画化した『廃市』がある。監督はこの作品で音楽も担当している。
映画は、柳川を舞台にしていて、登場人物の移動でゆったりと舟に乗る描写が多いのが印象的。僕はこのビデオ借りたさに、レンタル店を探し出し態々、入会して観た覚えがある。やはり、これも大学生の頃だった。

これを機会に、久し振りにもう一度観てみよう。。こんど、DVDかBlu-rayを探してみよう…。

さて、大林監督は音楽にも通暁していた。学生時代に制作した自主作品ではご自分で即興のピアノ曲を弾いて音楽をつけたというのは、よく知られた逸話だ。「學草太郎」という、映画音楽家としての筆名をお持ちでもあった。

そうそう、30年くらい前に「徹子の部屋」で披露しておられたエピソードを思い出す。

大林監督は少年時代、結核に罹り早世したショパンにとても憧れていた。そこで、口に一旦トマトジュースを含んで「おお、我が祖国、ポーランドよ」と言って、それを吐き出しながら(つまり喀血の真似をして)ピアノを弾いた、というのである。

僕は、TVでこの話を楽しそうにお話になる監督を見て、ちょっと目が点になったものだw そんな少し変わり者の、しかし偉大な映画人であった。合掌…。


さてさて、近頃は、朝も4時半となると既に薄明るい。東の向こうは茜に染まり、夜空は漆黒から次第に藍を流したように移ろう。
昨日の早朝、南天には、下弦の月がほんのりとして浮かんでいた。丁度、半月の日に当たるのだった。しかも、その左手には、3つの惑星が並んで見えた。木星、土星、それからやや暗く火星である。

僕は、ニコン P900を手に、それらの中から木星と月を対角線上の構図に収めて撮影した。

念の為、木星部分をプレビューしてみると、何と今回はガリレオ惑星が3つも写っていたのだ。あとで、木星の部分だけ別の画像として切り出した。

仕事へ行く前に慌てて手持ちで撮った写真なのだけれども、殆どブレていない。ラッキーだったなw これだからP900は、本当に面白いカメラだ。いや、僕にとっては、むしろカメラ付きの望遠鏡のようなものなのだけれども。

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僕が時折ショートショートを投稿しているサイト「ショートショートガーデン」の主宰者である作家、田丸雅智さんが新刊を上梓されました。今回は、文庫本のカバーの裏面にも更に1作品が印刷されているというオマケ付きなのだそう。なるほど、ショートショート作品だからこそ為せる技ですねw AmazonのKindleで最初の2作品ほどをお試しで読んでみましたが、とても面白かったです。隙間時間の読書にも丁度良いかも。…というわけで、きのうポチっておきました。届くのが楽しみです…。

田丸雅智 著『ショートショートBAR』
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