ふと気になった17世紀の英訳。そうか、あのサイトの海外版みたいなところでも読めるのか。便利だなあ…

最近、毎週木曜日は僕か息子が晩御飯のおかずを作っている。かみさんが仕事で少し遅くなるからだ。

息子に任せておくと、ほぼ漏れなくチキンステーキになってしまうw お肉(特に鶏肉)好きで且つ「肉は焼いて、味付けは塩胡椒でオッケイ」と考えているからなのだ。サラダなどの野菜メニューも用意しない。それもこれも、まあ若さ故だろうw
だから、隔週くらいで僕が作ることにしている。木曜日は塾の仕事が休みなのだ。でも、買い出しや料理に結構な時間が取られるので、英語の勉強がこの日だけどうしても少なめになってしまうのが痛い。痛すぎる…。

…と言いつつも、先日は焼き鳥を手作りした。これは出来合いを買っても金額的には殆ど一緒だっただろう。でも、敢えて作ったのだw
例えば、近くのスーパーでは10串(たぶん外国産)で398円だ。同じの量の焼き鳥を作るだけの鶏モモ肉(国産)が300円ちょっと。あと必要に応じて、長ネギなどを買い足すことになるのである。

僕は肉と長ネギと椎茸を一口大に切って竹串にひたすら刺す。ついでに、スーパーで買ってきた出来合いのポテトサラダに半熟のゆで卵を混ぜ合わせた。それにトマトを添える。こうして、ちゃんと野菜も食べるのだw

料理の最中は、ずっと武満徹の合唱曲をBGMにした。独特の響きを持った和声にノスタルジー溢れる旋律。帰省すると夕食にいつもポテトサラダを(全て手作りで)作ってくれる実家の母のことをつい、思い出した。
母はそれ以外にも、唐揚げやら刺身やら、おかずを盛り沢山に用意してくれるのである。新型コロナの所為もあって、今年はまだ一度も帰省していない。

さて今回、焼き鳥を焼く際には炭を起こそうか、とも考えた。でも、片付けの手間などを思い、結局ガスコンロでフライパンを使って焼くことにした。何か簡便な方法を調べるか考えるかして、次の機会には炭で焼いてみようか。
それから、娘もかみさんも帰宅して、皆で食べた。何であれ、作るのには時間を掛けても、食べてしまうのはあっという間だ。食とは楽しみであると共に畢竟、我々にとっては業でもあるとはよく思うのである…。

……

さてさて、英検1級の勉強は実に楽しい。彼此半年くらい、それを目標にしつつ英語の勉強をやっていて感じることだ。もう僕にとっては、殆どゲーム感覚か遊びの領域のようでもある。
これが、もし準1級かそれ以下のレベルであれば、そこまで実感しなかったかも知れないと思う。よく言われることだけれども、1級レベルの勉強には天井がない。

つまり、学習範囲が青天井だと言うのである。だから、むしろ何でも教材に出来る。選び放題だ。それが1級レベルの英語なのだろう。
ラジオなどでAFNやNHKワールドの英語ニュースを聴くも良し。英字新聞やペーパバックを読むのも良し。YouTubeでハリウッドスターのインタビューを観るのも良し。何でも選んで活用すれば良いのである。

だから、僕は新約聖書を選んだ。先達ての投稿にも書いたけれども、英国のNKJVという、17世紀の英訳聖書を20世紀の語彙に直した翻訳を使っている。
倒置や挿入の多い複雑な文型を含む、実に格調高き文体。相手に不足はないw 「ヨハネによる福音書」を毎日、YouTubeの朗読音声と共に繰り返し音読しするのだ。

そこで、ふと気になったことがある。NKJVの元になった17世紀版の英訳(KJVという)は、どんな文章だったのだろうか?と。
しかし生憎と僕の手元には、この古式ゆかしい翻訳本までは取り揃えていない。嘗て大学で習ったことのある、ME(Middle English、中英語とも)で書かれていることは想像に難くはないのだけれども。

ここで、ちょっと現代英語とMEの違いについて。例えば、現代英語のWhat do you say ?という文は、MEの場合にはWhat sayest thou ?という具合になるのだ。
sayは二人称単数現在形に変化させたsayestとなり、代名詞はyouではなくthou(「汝は」という意味)を使う。それから、疑問文の助動詞doはここでは使わないという具合。こういうの大学で習ったっけなあ…うーん懐かしいw

そこで、図書館へ行った際にKJVの聖書を少し閲覧した。やはり、これは面白い、手元に欲しいと思った。
帰宅してからネットで色々と探してみると、何と「青空文庫」の海外版のようなサイト「Project Gutenberg」に旧新約聖書まるまる一冊分のKJVが置いてあったのである。そうか、KJVは既に著作権フリーなのだw(…当たり前だなあ)

しかも、有り難いことに、Kindleフォーマットの電子書籍版でダウンロード出来るという親切設計w 早速、そのファイルをマイKindleに入れた。それが上に載せた写真の様子である。これで、いつでもKJVを読めるのだ。


(出典:「Project Gutenberg」)

そして、NKJVの新約聖書を読みながら、時折KindleでKJVの文章も参照して朗読する。こんな風にして活用していこうと思う。
勿論、いくら英検1級と雖も、MEまで出題されることはない。(もし出たら、かなり面白いけれどもw) 従って、KJVは完全に僕の趣味である。まあ、こうやって青天井に英語の勉強をこれからも楽しんでいこうと思っているのだ…。

【9月30日追記:上記に関して、KJVが書かれた当時の英語は、中英語ではなく、正確には初期近代英語(early modern English)です。時代区分がひとつズレておりました。どうも、すみません。こちらの投稿の下の方も参照ください…。】

……
下のリンクは、KJVやNKJVなど4種類もの英訳聖書の本文を並行して読むことが出来るという、非常に面白い試みで編集された書籍です。本文をこうして並べて読むことによって、それぞれの英訳の特性や文体を簡単に比較することが出来るという訳なのです。
例えば、この本であとふたつ採用されているNew International Version(NIV)とNew Living Translation(NLT)という英訳は、文章の格調高さよりもむしろ比較的簡単に読んで理解できることを念頭においた訳なので、使われている語彙などもNKJVとは幾分異なったものとなっています。その辺りの差異を意識して読むと、聖書の本文解釈という点においても興味深いことになり、一層楽しいということになりましょう。
…などと書いているうちにまた、これが欲しくなってきてしまいましたw いつか、ちょっと余裕のあるときにでも取り寄せてみようかなと思っています。英語の勉強に一区切りがついたときの御褒美にしようかなw

『The Complete Evangelical Parallel Bible:
King James Version / New King James Version / New International Version / New Living Translation』
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